豊臣兄弟!第31話ネタバレ考察!「これで、お別れにございます」に込めた想いと、お市が突きつけた覚悟とは?

ネタバレ考察

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清須会議のあと、織田家は刀ではなく「書状・葬儀・調略」で殴り合う静かな戦争へ。第31話「これで、お別れにございます」は、そのタイトルの言葉を誰が・誰に告げたのかが、そのまま最大の読みどころになりました。

この記事でわかること👇

  • 「これで、お別れにございます」を告げたのは誰で、あの草履が何の伏線だったのか
  • なぜ信長の葬儀が二度営まれ、秀吉だけがのけ者にされたのか
  • 秀吉が本当に恐れた”真の敵”が、勝家でも信孝でもなくお市だった理由
  • 誰にも受け入れられない小一郎の切なさ
  • 丹羽・信雄が寝返り、調略で勝敗が決していく流れ

豊臣兄弟!第31話:「これで、お別れにございます」は秀吉が信長に告げた別れだった

このサブタイトルを口にしたのは秀吉。信長の位牌の前に自分の草履を置き、静かに「これで、お別れにございます」と告げる。派手な決別ではなく、片方の草履に万感を込める幕切れでした。

草履は第3話からの伏線 ―「二つで一つ」のうち、秀吉は自分の片方だけを供えた

草履のモチーフの出発点は第3話でした。
この草履は秀吉と信長の関係の原点です。信長は豊臣兄弟に草履を贈り、二人はそれを家宝=「二つで一つ」として抱いてきました。本能寺の変の直後にも、二人が信長の草履を抱く場面がありましたね。そして第31話、秀吉が位牌に供えたのは自分の片方だけ。「二つで一つ」のうち一方だけを差し出す——この非対称にこそ意味がありそう、というのが最大の読みどころです

👇豆知識
秀吉が信長の葬儀で舞った「人間五十年」は幸若舞『敦盛』の一節で、信長が好んで舞ったことで知られます。それを秀吉が信長の葬儀で舞う——「信長を継ぐのは自分だ」という所作でもあり、同時に草履で”個人的な別れ”を告げる二重構造になっています。なお、原点である第3話の”草履取り”は史実ではなく、江戸時代の『絵本太閤記』で広まった創作エピソードです。

秀吉、この回はとにかく本気度がすごい。もともと周りが見えなくなっちゃうタイプだから、これだけ誰を敵に回しても、いつもどこか落ち着いているんですよね。そこがこの人の一番怖いところかもしれないな、と思いました。

📌 まとめ
タイトルの言葉は秀吉から信長へ。第3話の草履のモチーフが、ここで「自分の片方だけを供える」形で回収され、政治の顔の裏にある”個人的な別れ”がにじむ幕切れ。

豊臣兄弟!第31話:二度あった信長の葬儀 ― 喪主は誰かをめぐる政治戦

信長の葬儀は、この回でなんと二度も営まれます。しかもその中身は弔いというより、「次の跡継ぎは誰か」を天下に示す政治の場でした。秀吉はここで、一世一代の勝負に出ます。

お市を喪主とする法要に、秀吉だけ呼ばれなかった

主要な面々は、すでにお市を喪主とする法要に参列していました。秀吉だけが、蚊帳の外に置かれていたのです。ここで秀吉は、真の敵はお市だと悟ります。

秀吉は秀勝を喪主に、葬儀を強行した

そこで秀吉は、信長の実子である養子・秀勝を喪主に立て、葬儀を大規模に挙行します。その段取りには、千宗易(のちの千利休)が関わっていました。ところが葬儀の最中、滝川一益の刺客が潜んでいたことが発覚。秀吉は刀を首の前で寸止めして縄を切り、「わしの家来にする」と、敵さえも取り込んでみせるのです。

👇豆知識
戦国の葬儀は”お別れの式”ではなく、誰が喪主を務め・誰が参列し・誰が欠席したかで「次の後継者は誰か」を天下に示す政治イベントでした。史実でも信長の葬儀は大徳寺で羽柴秀吉が主催し(1582年秋)、喪主は信長の子で秀吉の養子・秀勝。段取りをした千宗易=のちの千利休は、堺の茶人で秀吉の茶頭となる人物です。滝川一益は清須会議で冷遇された織田家の宿老で、勝家方に近い立場でした。

お葬式までが”どっちが本物の跡取りか”を競う場になっちゃうなんて、戦国って本当にシビアですよね…。しかも、のけ者にされたら普通は落ち込むのに、秀吉は「なら、こっちはもっと盛大に」って逆に前へ出る。この切り替えの早さ、怖いんだけど、ちょっと感心もしちゃいました。

📌 まとめ
葬儀が二度あるのは不思議ではなく、「どちらが本物の後継者か」を競う政治。のけ者にされた秀吉は、逆に葬儀を仕切ることで主導権を握りにいく。

豊臣兄弟!第31話:誰にも受け入れられない小一郎

兄・秀吉が突き進むほど、板挟みになっていくのが弟の小一郎です。この回の小一郎は、良かれと思って動くたびに、行く先々で拒まれ続けてしまいます。

丹羽・利家・市に、ことごとく拒まれる

「我らが喪主となって、今一度話し合いを」という小一郎の提案の文は、面々に破り捨てられてしまいます。兄・秀吉が小一郎にすら黙って事を進めていくなか、小一郎は板挟みになっていきます。

それでも「つなぐ人」であろうとする

それでも小一郎は諦めません。拒まれてなお、お市のもとを再び訪ね、深々と礼を述べ、「必ずまた参ります」と繰り返すのです。

👇豆知識
のちに小一郎(秀長)は「秀長が長生きしていれば豊臣の天下は安泰だった」とまで言われる名補佐役になります。武で押すのではなく人と人の間に立って調整する——拒まれ続けてなお諦めないこの姿勢が、その原点として描かれています。

小一郎が思い描いてる天下人って、お市さまや秀吉の覚悟と比べたら、まだどこか甘かったんでしょうね。ずっと仲間みたいに一緒に戦ってきた人たちとの関係が崩れていくの、小一郎にとっては相当深刻で、悲しかったと思うな…。

📌 まとめ
兄・秀吉が”進む人”なら、小一郎は人と人をつなごうとする”まとめ役”。今回はその努力が誰にも届かず空回りしてしまうけれど、これこそが、のちに「秀長がいれば豊臣は安泰だった」とまで頼られる弟の原点になっていく。

豊臣兄弟!第31話:秀吉が本当に恐れた”真の敵”・お市

秀吉が「真の敵」と見定めた相手は、勝家でも信孝でもなく、お市でした。武器を持たないこの人が、この回いちばんの緊張感を生み出します。

「この私を殺してみよ」――刀を差し出す市

お市は秀吉の文を破り捨て、あの縁組さえも策略だと見抜いていました。訪ねてきた小一郎には「羽柴から人質を三人差し出せ」と迫ります。もちろん、そんなことができるはずもない——できないと承知のうえで突きつけ、羽柴方の覚悟の甘さをあぶり出すのです。

そのうえで「兄(秀吉)を支える覚悟があるのか。この私を殺してみよ」と刀を差し出し、「その覚悟がないなら、新しい世など作れぬ。兄上(信長)の覚悟は、この私が引き継ぐ」と言い放つ。武器を持たない市が、言葉と覚悟だけで小一郎を圧倒する場面です。

お市が守りたかった「誇り」と「織田の血」

お市にとっての「織田家」は、単なる家名ではありません。父・信秀、兄・信長と受け継がれてきた自分の血そのものです。だからこそ、どれだけ「織田家のため」と言われても、秀吉を信じることはできない。去り際に放つ「しぶといサルじゃな……」というひと言も、そばで見つめる茶々の存在とともに、第33話「市の最期」への布石になっていきます。

👇豆知識
お市の方は織田信長の妹で、浅井長政に嫁ぎ、長政滅亡後に柴田勝家と再婚——「織田の血」そのものを象徴する存在。娘の茶々は浅井三姉妹の長女で、のちの淀殿。母・市を賤ヶ岳の戦い(第33話「市の最期」)で失い、やがて秀吉の側室となっていきます。なお「サル」は信長やお市が親しみを込めて使ってきた呼び名です。

お市が兄・信長を想う気持ちは、本当に深い。でも正直、そこすら秀吉には敵わないのかもしれません。秀吉の信長への想いに、”天下を取りたい”という気持ちまで重なって、さらにその上をいってる——そして、お市にはそれがちゃんとバレてるんですよね。

📌 まとめ
秀吉の真の敵は勝家ではなくお市。武器を持たない市が、”血の重み”と覚悟だけで秀吉を追い詰める。

豊臣兄弟!第31話:調略の完成 ― 丹羽と信雄が秀吉についた

表向きの対立の裏で、秀吉の”人たらし”はすでに実を結びつつありました。この回の最後、その調略が一気に形になります。

丹羽が起請文で屈服/信雄が味方の印

前田利家が勝家・お市・三法師を守ると宣言する一方で、水面下では切り崩しが着々と完成していました。丹羽長秀は起請文を利家に見せ、すでに羽柴方についたことを明かします。さらに官兵衛は、織田信雄からも味方につくという印を取りつけていました。

「正義はわれらにある」――それを見つめる小一郎

こうして大義名分を手にした秀吉は、「正義はわれらにある」と堂々と構えます。その兄の姿を、小一郎は静かに見つめる——決戦・賤ヶ岳を前に、家臣たちは秀吉の相当な覚悟を見せつけられるのです。

👇豆知識
この時期の秀吉は、正面からの合戦より先に敵陣営を一人ずつ味方に引き込む「調略」で勝負を進めました。表の対立の裏で勝敗の半分は”書状と説得”で決まっており、次回の賤ヶ岳(第32話)は、その調略の帰結として起きていきます。

結局のところ、秀吉の”人たらし”がここで実を結んでいくんですよね。丹羽も信雄も引き込まれて、だんだん「この人についていけば」って期待が秀吉に集まってきている——そういう流れが見えてくる場面だなと思いました。

📌 まとめ
秀吉は刀ではなく調略で勝ちにいく。丹羽・信雄を取り込み、大義名分を得て決戦前夜へ。勝負は始まる前から半分決していた。

まとめ

  1. 「これで、お別れにございます」は秀吉が信長に告げた別れ。草履は第3話の”草履取り”に始まるモチーフの回収で、秀吉は「二つで一つ」の自分の片方だけを供えた
  2. 信長の葬儀が二度あるのは「後継者は誰か」を競う政治戦。のけ者にされた秀吉が逆に葬儀を仕切る
  3. 秀吉が本当に恐れた”真の敵”は勝家でも信孝でもなく、お市=「織田の血」だった
  4. 丹羽・信雄を取り込む調略が完成。決戦・賤ヶ岳へ

次回・第32話「賤ヶ岳の決闘」(8月23日放送) 前田利家はなぜ勝家を見限るのか——調略の帰結が、ついに合戦の形をとります。

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